シトロエンC5ディーゼルは正規輸入されていない車です。
今回、お客様から「なんとか診てほしい」とのお電話をいただき、他の工場に入庫していたC5ディーゼルがBoschCarService玉野自動車にレッカーで搬送されてきました。
エンジンの1気筒が爆発していなくて、アイドリングでガタガタしちゃってます。
まあ、インジェクター(燃料噴射装置)から正常に軽油が噴射されていない・・・というあたりまでは明らかだったようですが、犯人がインジェクター本体なのかそれを制御するユニットなのか、それとも他の何かなのかが特定できなくて修理が行き詰っていたようです。
ディーラーに問い合わせしても「診断機にデーターが入っていないので、何とも判断しようがない」とのこと・・・
(それはそうでしょう。正規輸入されていない車ですからね)
現在の車はコントロールユニットを多用した制御システムで動かしているので、対応した診断機を接続して追いかけないとなかなか故障診断が難しいのは事実。
とても便利なのだが、それが使えないとなったらテスター等を使って基本的なことから追いかけて故障原因を特定する他ない。それを可能にするのは技術力だ。
ところがどっこい、便利な診断機が出てくると整備の質は下がる。整備士は診断機で示された部品を交換するだけの交換屋になってしまう傾向がある。
BoschCarService玉野自動車のポリシーは部品交換屋ではなく修理屋であることだ(もちろん、可能な限りにおいてだが)
意地でも原因を特定して修理したい。そうなんです、意地の世界なんです。
あれこれと回路を追いかけて診断した結果、ほぼインジェクター本体の不良と診断できた。
本国から取り寄せたインジェクターを交換した結果は・・・もちろんVでした。
お客様は大喜びでした。ホッ・・・