フグは食いたし命は惜しし・・・なんて言うが、確かにフグは旨い。

東京湾では昔からフグ釣りの伝統がある。
大体はショウサイフグ、たまにアカメフグ、最近は放流の成果もあってトラフグも混じる。

この時期からしばらくは白子が入ったフグが釣れるから、僕は白子欲しさに海に出る。
タラの白子とは比べようのないほど旨い。
ちなみに、身と白子は大丈夫だが卵やその他は有毒だから食べたら大変なことになる。

毎年、釣ったフグを調理して食べて亡くなる方が何人もいるようだ。
僕は自分でも下処理して調理するが、もうこれは自己責任の世界だ。若いころから漁師に教わった方法で処理しているが、無事生きている。

フグはエサ盗りがことのほか上手だ。
だから繊細な穂先の竿を使い、ハリに付けたエビを口にした時の微弱なサインをとらえてすぐ下に付いた３本針の引っ掛けバリ（カットウバリ）でグサリとやるってわけだ。
白子は湯通ししてから軽く焼いて食べると旨い。身はもちろんお刺身だ。

フグ専門の乗合船では、フグ調理師免許をもった船宿スタッフが下処理してくれるから安心