車検に関する不当要求行為

以前にも久しぶりに出掛けた国の車検場の雰囲気が凄く悪くなっていたと書いたが、日刊自動車新聞掲載の「自動車検査独立行政法人(要するに検査場)が発表した悪質行為の実態」という記事を読み「うーん、そうだろうな」と納得。
なんでも2002年7月から2007年3月までの不当要求行為(車検に不合格の車を合格させろと凄むこと)は2804件。そのうち暴力行為を伴うものは6割を超え、警察が出動したものは約1割。逮捕者は20人。凄いよね。こりゃあ、もうヤクザかチンピラがたむろする世界だ。
認証整備工場の親父さんたちが検査に持ち込んだケースではない。
ほとんどがユーザー車検代行ビジネスに絡む「ちょっと???」という雰囲気の方々の仕業だろう。
ユーザー車検というのは、実際のユーザーが自分の車を点検して(場合によっては整備工場の手も借りて)車検場のコースに検査に来るのが本来の趣旨。
エコピットヨコハマ・玉野自動車にもたまに「ユーザー車検を受けたいのだけれど、ブレーキの交換とドライブシャフトブーツの交換をしてもらえますか?」なんてお客様もおみえになる。もちろん喜んで整備させていただき、安全な状態にして車検が合格するように協力させていただいている。
ところがそんなケースはほんのわずかで、ユーザー車検として持ち込まれる検査車両の大多数が整備の資格も無いユーザー車検代行業者によるものだ。
ユーザーは一部ガソリンスタンド等の安い車検に魅力を感じて愛車を預けるのだろうが、わけのわからぬ代行業者がそれを請け負って、点検、整備もせずに車検場に車を持ち込むケースが多いようだ。
横浜の車検場でも過去に、検査官の子供のことまで調べて「合格させろ」と脅したケースもあったと聞く。まともな状態ではない。
不用意な規制緩和がこういった事態をもたらした。アメリカ的な規制緩和による放任自由競争は様々な弊害を生んでいるようだ。ユーザーも考えなくちゃね・・・

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