車検場も随分と変わった

エコピットヨコハマ・玉野自動車はいわゆる国の指定工場なので、車検整備をした後に自社で検査をして車検合格を出せる。簡単に言えば、検査を委託されている。だから一般の認証工場のように陸運局の検査場にお客様の自動車を運んで検査を受けるといことは無い。
たまたま玉野自動車の検査機器の重量限度を超えているトラックが車検入庫した。これについては検査ラインに入れるわけにはいかないので、陸運局の検査場に持込み検査となる。
そういった車が入庫すると、通常はスタッフが持込み検査に出掛ける。ところが非常に忙しい状態だったので「よしっ!僕が行ってくる」と陸運局・検査場に出掛けた。僕が検査場で車検を通すのは久しぶりだ。(ちょっと緊張したよ)
検査コースに並んでの順番待ちとなったが、昔の雰囲気と一変しているのにビックリ。以前はツナギ服を着た認証整備工場の親父さんたちがほとんどだったが、今はちょっと?という感じのお兄ちゃんたちが多い。見かけで人を判断しちゃいけないけど、どうも・・・ね
何台もの乗用車を何人ものグループで動かしている。検査官に対してもいやに馴れ馴れしい。そんな人達が幅を利かせている。ユーザー車検の代行屋ということだ。
並んでいる車を動かす時にアレレッ!運転席ドアを開けたままくわえタバコ状態で右足は外に出し、左足でアクセル&ブレーキ操作をして動かしている。半身で車に乗っている状態だ。
お客様の大切な自動車なのに・・・僕には信じられない光景だった。生真面目な整備工場の親父さんたちとは根本的に違う人種のようだ。
国の規制緩和でユーザー車検が認められたが、それは本来ユーザーが自己責任で(場合によっては整備工場の手を借りて)点検整備をし、その後に自分で検査場に車を持ち込んで検査を受けるという趣旨だった。
ところが実施されてみると、ユーザーの車を預かって検査場に持込んで検査コースを通す「ユーザー車検代行屋」なるビジネスが横行するよになった。点検整備もまともにせずに、検査に持込むケースがほとんどだと聞く。ユーザーにしてみると「安い!」ということなのだろうけれど、どんな人たちがユーザー車検代行屋として関わっているのか実態を知ってるのだろうか?もちろん、すべての代行屋がそうだとは言わないけれどね。それに、検査コースを通すだけの料金と考えると、ユーザー車検代行屋の料金は高い。車検代という一言で考えちゃってるユーザーもいるから、中身が見えていないのかもしれない。
検査官を脅迫して違法な車に車検合格の印を押せようとするケースが相次いだので、今は検査官がボイスレコーダーでやり取りを録音し、何かあったらスイッチを押せば応援の検査官が何名も駆けつける体制が取られている。おっかない時代になったもんだ。
規制緩和もいいけれど、規制緩和=無法地帯化っていうのじゃ困るよね。ライブドアの堀江じゃないけれど、規制緩和にビビンと反応して違法ラインギリギリのところでビジネスをやる人達は決まって出てくる。一定の規制というのは必要だよね。こんなことしてると、米国社会みたいになっちゃうよ。

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