さて、3番シリンダーでミスファイァーしているエンジン不調のシボレー・サパーバンですが、点火系、圧縮コンプレッションに続いて燃料系の点検をしたのですが、燃料系も異常なし。
うーん・・・ってところですが、圧縮圧力・コンプレッションの不具合を疑いました。
コンプレッションゲージを取り付けてエンジンをクランキングすると勢いよくシュパシュパ・・・と圧縮圧力は上がるのですが、わずかな圧縮抜けがあっても勢いで上がってしまっている可能性があります。
可能性としてはバルブからの抜け、ピストンリングからの抜け・・・
ここまで来ると開腹手術をしてお腹の中を見てみないと、なんとも判定し辛くなります。
そこで、お客様の了解を得てシリンダーヘッドを降ろしました。
途中でバルブの上下ストロークも測定。すると、3番シリンダーの排気側だけが動きが小さい。
オイルタペットのカムシャフト接触部は3番排気側だけが虫が食ったようにザラザラでした。
これからカムシャフトも取り外しますが、まず間違いなくカムシャフト側もザラザラでしょうね。
カムシャフト等は交換して、シリンダーヘッドはオーバーホールします。まずはそれで完了するはずです。バルブからの圧縮漏れのテストもしましたが、全シリンダーがひどい状態でしたので、バルブとバルブシールのアタリ付けの作業も、当然行います。
BoschCarService玉野自動車では、こんな開腹手術も結構数多くやってるんですよ。
半月ほど後にオーバーホールが済んだエンジン。この後、色々と組み付けて仕上げましたがパーフェクトなエンジンに復帰しました。