オペルのタイミングベルト切れ

オペルのタイミングベルトが切れて路上エンコした車がしばらく前に入庫した。
某保険会社のロードサービスで指定修理工場にレッカー移動されたが、見積もりがとんでもなく高かったので知り合いに弊社のことを聞いて工場を移し変えたという経緯だ。
タイミングベルトが切れると吸気・排気のバルブとピストンヘッドがぶつかってしまい、結果としてバルブは曲がりヘッドを傷めてしまってそっくり交換というケースが多い。だから、某保険会社の指定修理工場は「ヘッド交換で70数万円」という見積もりを出したようだ。
ディーラーにしてもそうだが、最近の自動車修理工場はブロックごと交換という方向に走ってしまって、壊れたブロックの中の本当に壊れている一部分を直そうとはしない。
「技術屋というよりも交換屋」になりつつあるのが昨今の傾向。
そのオペルだが、ヘッドをそっくりおろしてみたら予想通りに吸気・排気のバルブが曲がっていた。バルブはメーカーから部品供給されているが、問題はバルブの棒状部分が通るアルミヘッドの穴に組み込まれている筒状のバルブガイドだ。それがひび割れていたのだが、メーカーはバルブガイドの部品供給はしておらず、ヘッドそっくり交換しかないというのが一般的な判断だ。そうなると、やはり50万円から60万円・・・うーん。
ところが、それでくじける弊社のスタッフではない。都内大田区の町工場にはエンジン内部の加工などお手の物という工場があり、そういった協力工場を弊社はいくつか持っている。
バルブガイドはピッタリサイズを加工して造ってもらい、ヘッドに組み替えた。もちろん、ヘッド全体の損傷のチェック等を行ってエンジンを組み立てたら快調!快調!
あれこれとやって、トータルは30万円台後半。同じようなケースは過去に何台かあったが、車を取りにいらしたお客様の嬉しそうな顔を見て、スタッフ一同「やって良かった!」

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