昭和55年HGC211スカイライン シリンダーヘッドの大掛かりな修理で延命

電話相談のうえでのご来店だった。昭和55年登録のワンオーナー車だ。純正のままの状態で保存状態もすこぶる良い。

オーバーヒートしてかかりつけの修理工場で修理してもらったが、状態はひどくてエンジンはガタガタするしエンストする。再修理を依頼しても「もう、うちでは無理だから他の工場に相談してほしい」という対応だったらしい。なんでも、ヘッドガスケットを交換したとのこと・・・

BoschCarService玉野自動車でやるだけやってダメだったら、もう諦めるとのお話だった。

基本通りに点検したが、L20エンジンの6気筒中3気筒が大幅なコンプレッション(圧縮)不足に陥っていた。とりあえずは、シリンダーヘッドを降ろして状態をチェックすることとした。

スケールをあててシクネスゲージでヘッド裏の歪みの点検をしたら、なんと最大で1ミリの歪み・・・うーん、ここまでのひどい歪みは滅多にない。ヘッド交換をしたいところだが、さすがに部品は無い。

そこでヘッドの上下面の研磨、バルブフェイス研磨、バルブシートカットの作業にかかった。お付き合いのある信頼できるエンジン加工屋さんに頼んで、時間がかかったもののなんとかなった。バルブフェイスを研磨加工したことで、バルブが上に突き上がりバルブクリアランスが取れなくなったトラブルは、ロッカーアーム調整部分を加工しながらクリアランスを取ることで解決。

エンジンを組み上げて、さて「エンジンがかかるか?調子は?」とドキドキものだったが・・・・結果はバッチリでした。お客様にも最終調整前に試乗に来ていただいたが「加速も凄いし、エンジンも安定している。こんなに良い状態は記憶にない」と喜んでいただけた。

苦労した作業も、お客様の満面の笑みで報われた。

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