アウディA4のタイミングベルト等の交換をご依頼いただいた。
このエンジンは前部にクランクシャフトとカムシャフトを連動させるタイミングベルトが使われているが、後部には2本のカムシャフトを連動させるチェーンが使われている。
このエンジン後部のチェーンを張るテンショナーのパッキンからエンジンオイル漏れが起きるトラブルはよくある。
写真の三日月形のパッキン不良が原因です。
写真を見てわかるように、エンジン側にはパッキンをはめ込む溝が切ってあるから、良く清掃してからその溝にパッキンをセットするのが普通ですね。
ただ、そのためにはカムシャフトを取り外さなくちゃならない。
それが面倒なのか、それができる技術に欠けるのかはわからないが、ネット上にはカムシャフトを外さずに横からシール材を塗ったパッキンを押し込んで装着する交換作業が拡散している。「手間をかけずにできました!」という感覚なのでしょう。溝にしっかりとはまるとも思えませんが、シール材を塗りたくって処理するようです。
整備工場の修理実例も出ているから問題ですよね。恥ずかしいことだ。
整備のプロがやる仕事じゃないと思う。
お客様から色々なケースで「ネットの情報では」というお話を聞くこともありますが、ホントいい加減な情報も随分と拡散してますから要注意です。