先日、ディーラー工場から搬送された新規ユーザーさんのオペル・ベクトラのエンジンシリンダーヘッドを降ろし終えて、全容が見えてきた。
バルブはほとんどがピストンとぶつかって曲がってしまっている。
エンジンブロック側はピストンの動きも点検したが、問題なさそうだ。
バルブは吸気側8本と排気側8本の計16本の交換が必要だ。
問題はバルブのシャフト部分が通るバルブガイドだ。(パイプ状の筒)
それに力が加わって割れる等の損傷があるのは間違いない。
アルミヘッドに組みつけられて一体となっているから、新品パーツではシリンダーヘッドAssy(そっくり)でしか出ない。これがまた高額だ。
方針としてはエンジン内熱機屋さん(ボーリング工場)に送って、バルブガイドの入替え加工をしてもらうしかない。バルブガイドは、色々なサイズの汎用品が出ているからそれを使えばなんとかなる。サイズ的に合う物が無ければ、削りだしで作るってことになる。
問題は腕が良くて話がよく通じる内熱機屋さん(ボーリング工場)があるかどうかだ。
以前お願いしていた羽田の工場はもう無い。大田区の腕の良い加工工場はどんどんなくなってきている。
そこで以前から京都の整備工場の社長(友人)から「しっかりとした仕事するよ」と聞いていた京都市内の内熱機会社の社長に電話してみた。結果は、とりあえずOK。ホッ・・・
お客様に経緯を説明してご了解も得たので、京都にシリンダーヘッドを送ることになりそうだ。
バルブとヘッドとの間に隙間ができているのが見えますか?本来はピタッと密着しているはずなんですが、バルブがピストンの頭とゴッツンコして曲がってしまい、結果として密着しなくなってしまいました。