エンジンオイルの話

ここ数年目立っているのが、エンジンオイルの交換を怠ってエンジンが瀕死の状態またはご臨終状態で入庫してくる車だ。
エンジンオイルが規定量入っていない車もあれば、入ってるのに・・・という車もある。
入ってるのに・・・という車には、オイル交換頻度が低いとか、継ぎ足し補給しているとか、エンジンオイルの質が悪い等々の原因がある。
スラッジ(オイルがドロドロ状態で半固形化したもの)がエンジン内部のオイル通路を詰まらせてしまうトラブルだ。人間で言えば、そうね・・・血管の中にコレステロールが溜まり溜まって血液が流れなくなり、ついにプッツンしちゃった状態に似てる。
特殊な洗浄機械でスラッジを洗って甦生したりしてるが、そんな状態の「危ない車」が増えている。
オイルは「入ってりゃいい」というだけの問題ではない。(入ってないのは問題外だけどね)
オイルの質も大切だ。
「安いオイルでOK」というのは昔の低能力エンジンでのことで、今のエンジンでは無茶だ。
安いオイルは温度が上がるとスラッジができやすく、そのスラッジを溶かして分解する添加剤の能力も劣る。フライパンやテンプラ鍋に食用油の黒い焦げカスが付着するのと同じことだ。
安い鉱物油ではなく、やや高価ではあるが合成油か部分合成油を使ってほしいな。(ちなみに鉱物油は販売価格を安くできるが仕入れ価格はメチャ安だから、工場にとっては合成油、部分合成油を売るよりも利益が出るのですよ)

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